1. テレセッションシステム

    拠点間を光パスで常時接続することによって、あたかもその場に居合わせているかのようなテレセッションシステムを実現します。

    4Kテレセッション:4Kテレセッションシステムを国立研究開発法人産業技術総合研究所様に導入しています。キャンパス内は、HDMI信号をそのまま光でやり取りし、つくばセンターと臨海副都心センターとの間は、HDMI-Ethernet変換を施して、SINET6によるL2オンデマンドサービスを介して接続しています。この際の映像伝送の遅延は、当社の遅延測定ユニットで測定したところ40-90ms程度※であり、これはほとんどがカメラとディスプレイ内の映像処理やSINET内のルータ処理によるものとなっています。これにより、実験機器の詳細な状況などを見ながらのフェース・トゥ・フェースでの打ち合わせが必要な場合でも遠隔で行うことができるようになりました。

    なお、参考までにブロードバンドサービスからクラウドへの接続によるWeb会議ソフトの映像遅延を同ユニットで測定したところ、つくば―神田間で500ms前後の遅延を観測しました。下図のとおり、両者は全く別の目的で利用されることになります。

    8Kテレセッション:8K映像を活用した医療は、低遅延伝送により手術の安全性を高めるだけでなく、次世代への技術伝承・教育についても重要です。8K内視鏡による8K手術、8K遠隔診断、手術の8Kライブ配信による授業など、順天堂大学様の取り組みに弊社の技術(8Kゼロ遅延トランシーバ)を活用いただきました。詳細は、こちらをご覧ください。

    2. SINETノード接続

    学術情報ネットワークSINET「ノード接続」はSINETへの主たる接続方法であり、10Gbit/sから400Gbit/sまでの広帯域・低遅延接続を安定して行うことができ、SINETの利点を十分に享受することができます。光パスコミュニケーションズは、SINETへのノード接続を、国立研究開発法人産業技術総合研究所、東京大学、大学発ベンチャーなどへ提供しています。

    3. 拠点間常時接続

    オフィスやキャンパスなど、複数の拠点間を光ファイバーで直接常時接続します。これにより、光ファイバーの広帯域・低遅延・低電力・高セキュリティ性をふんだんに活かすことができ、物理的に離れた複数の拠点があたかもひとつの拠点であるかのようにネットワークを運用することができます。例えば、強力なAI用計算システムを複数拠点間で快適に共有したり、シンプルで安価なIPoverDWDMによってテレセッションを併設し、データだけでなく人同士のコミュニケーションも円滑にしたりする環境が簡単に構築可能です。光パスコミュニケーションズは、光ファイバーの直接接続による拠点間常時接続を、大学、研究機関、企業問わず、お客様のニーズに合わせ最適なソリューションで提供しています。

    4. 指揮者モニタシステム

    双方向ではなく一方向のテレセッション技術を用いて、大きな劇場向けに指揮者モニタを実現できます。指揮者の動きが劇場内の各演奏者に正確かつ低遅延に伝わるようにシステム化したものが指揮者モニタシステムです。光パスコミュニケーションズの指揮者モニタシステムは、主要な劇場などの施設に導入されています。

    5. 遠隔操作用映像モニタシステム

    人手不足や安全性の向上のため、工場や作業現場などにおける自動運転や遠隔操作の需要は年々増加しています。そこで高精細で低遅延な遠隔映像モニタリングが重要となっています。光パスコミュニケーションズは、自社の指揮者モニタ技術を展開して、野外現場における遠隔操作用映像モニタシステムをさまざまな現場に提供しています。