株式会社光パスコミュニケーションズ(HPC)は、超低遅延の映像伝送および関連事業を行う会社です。
「光」を使った通信技術をコアに、4K8K高精細映像といった大容量のデータを非圧縮で送ることを実現しました。圧縮しないのでハードウエアはシンプル、かつその圧縮処理に関する遅延も発生しません。伝送対象は映像だけではありません。イーサネットで大容量データを短時間で送りたい場合や、インターネットでは容量や速度が不足する場合には専用線をご利用いただくわけですが、それらを容易に実現します。

当社の事業を3つに分類して図に示しました。

1. 光ファイバ専用線網の構築

「1. 光ファイバ専用線網の構築」は上に述べましたように、大容量かつ低遅延の回線を提供します。光ファイバ専用線というと敷居が高く思われがちですが、技術自体は光通信業界が長年培ってきたものでありそれを利用することは容易です。超最先端を狙わなければ、信頼性が高くコストパフォーマンスに優れたシステムが構築できます。また、専用線網というと複雑なものを想像なさるかもしれませんが、一番シンプルなのはポイントツーポイントの接続です。または既存の大きなネットワークに繋ぎ、大容量データをやり取することにも対応できます。例えば学術ネットワークである国立情報学研究所が運営するSINET(サイネット)に接続する場合です。


具体的には、お客様のご要求にマッチするよう光ファイバ回線を確保し、次項に示しますハードウエアと組み合わせたシステムを提供します。
光ファイバ専用線網を利用し高精細映像を非圧縮で双方向伝送し、遠隔地があたかも目の前に存在するように感じられる環境は、産総研*にて開発された”ダイナミック光パスネットワーク(DOPN)”を利用したテレセッションと名付けられたシステムです。当社は産総研発ベンチャーの称号を受け、研究開発成果の社会実装をビジネスの一部として取り組んでいます。

2. 光送受信ハードウエア

事業内容の「2. 光送受信ハードウエア」には様々な機器が含まれます。4K映像および音声を双方向伝送するセットトップボックスや、片方向だけに絞った送信機・受信機、さらには8K映像を伝送する装置も販売しています。非圧縮ですので遅延が極めて少ない、光の物理的速度だけのいわばゼロ遅延の映像伝送が可能です。アプリケーションは遠隔地に送るだけでなく、例えば劇場内の指揮者モニタ(指揮者のタクトを直接見えない演者に提示する)などといったゼロ遅延が必須の場合にご利用いただいております。
上記はいわば独自プロトコルですが、お客さまの環境によっては一般的なIP伝送となることもあろうかと思います。それに対応できる機器やシステムもご提供可能です。
ゼロ遅延・低遅延を実現するためには光回線が速いだけでは不足で、使用するビデオカメラやビデオモニタなど映像機器の選択も重要です。市販機器の中から選択してシステム化したり、お客様の声を反映してカスタマイズしたりしております。さらには、一つのファイバに複数の信号を多重化する波長多重に関連する機器や、ファイバを切り換える光スイッチなど様々な機器をご提供しています。

4Kセットトップボックス
8Kゼロ遅延トランシーバ

3. 遅延時間測定

「3. 遅延時間測定」に関しては、ゼロ遅延と言えども実際には遅延が存在するのでそれを正確に評価する遅延測定ユニットを展開しています。測定器のLED点滅をお客様のカメラで撮像・伝送しお客様のモニタに表示される映像をセンシングして遅れをミリ秒単位で数値化できます。すなわち部分的な遅延数値ではなくトータルの遅延をご評価いただけます。さらには、お客様のお声を反映して点滅する光源を大型にしたり、遠隔地測定のためにGPS信号でタイミング同期を行う機器、タイミングを維持する機器などを開発しました。

遅延時間測定ユニット

それぞれの詳細は、ソリューション、サービス・製品、技術のページをご覧ください。
はなれた場所を光で“つなぎ”最高のコミュニケーション環境を手軽に提供することによって皆様の暮らしや社会を豊かにしてまいります。

*     国立研究開発法人  産業技術総合研究所    http://www.aist.go.jp/
2018年3月に終了した国プロである「光ネットワーク超低エネルギー化技術拠点」VICTORIES (Vertically Integrated Center for Technologies of Optical Routing toward Ideal Energy Savings https://unit.aist.go.jp/pprc/victories-2nd/) プロジェクトを推進。協働機関10社と連携し、光ネットワークを超低エネルギー化する技術の研究開発を、デバイスからネットワークアーキテクチャまで垂直融合して進め、激増する情報通信量による電力消費の著しい増大を抜本的に低減するネットワークシステムを提案実証した。産総研のテレセッション/DOPN技術のビデオはこちらを参照ください。

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