地点間を光ファイバを用いて結んだテレセッションは、遠隔地との理想的なコミュニケーションを実現します。すなわち映像伝送による遅延が極端に小さく、臨場感あふれる場の共有が可能となります。遅延はしばしばレイテンシイー(レーテンシー)ともいわれます。会議において一方的にプレゼンをして時々質問の有無を尋ねる、というようなブツギレのコミュニケーションで良いというなら従来技術でも可能であり、人間側がシステムの遅延に合わせてきました。テレセッションはそうではなく目の前にいる人と普通に会話する、表情を伺いながら、相槌を入れながら、時には感激を瞬時に共有することもある、自然なコミュニケーションが可能となります。
地点間の光ファイバは、新規に敷設するわけではありません。一般に光ファイバは9マイクロメータといった細いカラス媒体でして、工事して敷設される一本のケーブルには数百から数千芯の光ファイバが束ねられています。ケーブルが敷設されるとその一部は使用されますが、未使用状態の芯線が多く存在します。未使用のものは光を通していないので「暗い」ので、ダークファイバと呼ばれます。このダークファイバを大手通信キャリアなどから借り受け、弊社がお客様にテレセッションのサービスをご提供いたします。

上の図を少し詳しく書いてみます。

地点Aのビデオカメラで撮影した映像の電気信号はセットトップボックスで光信号に変換されます。この光信号を地点Bまでダークファイバで伝送し、セットトップボックスで映像信号に変換されモニタに表示されます。地点BからAへの映像も同様です。音声も映像信号に重畳することが容易にできます。
ここで映像の圧縮操作は一切しません。それに掛かる時間はゼロ、また圧縮されたものをもとに戻す操作も必要ないのでその時間もゼロです。
光の速度はどのくらいかというと、真空中で1秒間に地球を七まわり半(30万キロメータ/毎秒)、光ファイバの媒体中では約3分の2の速度になるので、20万キロメータ/毎秒という値です。仮に1000 km伝送しても5ミリ秒の伝送遅延ですので、ゼロ遅延といっても過言ではありません。
さて、上の図での遅延はカメラとモニタの遅延がほとんどを占めます。60フレーム毎秒の映像でしたら1フレーム当たり16.7ミリ秒でありますので、ビデオカメラの映像処理時間+モニタの映像処理時間は、コストパフォーマンスの良い機器を選び、適切な設定をしたとしても2~3フレーム程度、すなわち33~50ミリ秒程度の遅れは生じます。
60フレーム毎秒での2~3フレームの遅延なら、往復でその2倍となったとしても、多くの場合は円滑なコミュニケーションに支障はありません。なお、特殊な場合で、遅延をさらに下げるには放送局用の機器を使うか、フレームレートをあげる方法となります。

さて、双方向で互いの高精細映像を共有するだけでなく、様々なバリエーションのシステムを構築することができます。例えば、波長多重という技術を用いれば1本のファイバに複数の情報を載せることができます。下の図ではネットワーク機器(NW機器)からのIP信号を、映像を送っているのと同じファイバに波長多重することを示しています。
つまりテレセッションの映像信号は光の波長λ1に割当て、 ネットワーク機器のIP信号は波長λ2に割り当てています。実はインターネットのバックボーンではこれは当たり前の技術ですが、実際には非常に大掛かりな伝送装置によって実現されていました。しかし絵に描いたことを実現するためなら、二つの波長を合わせる機能と、それを分離する機能をセットトップボックス内に実装すればよいので実にシンプルに構成できます。

なお、説明の各所に低遅延・ゼロ遅延という言葉がありますが、実際にそうなのか、どう数値化するのかにお応えするため、遅延測定ユニットを開発しリリースしました。技術の項、製品サービスの項に詳しく書きましたのでご参照ください。

テレセッションの概要をご説明いたしました。
製品・サービスの項もご参考にしていただき、ご興味を頂きましたら、お気軽に弊社営業窓口にお問い合わせください。

また、実機デモンストレーションも可能ですので、お声がけください。