さて、これまで情報圧縮をしない例をご紹介してきましたが、この項では圧縮する方式について述べます。
一般に映像情報の圧縮するためには、同一フレーム内の映像処理や、近接するフレーム間の情報処理を行いますので、多大な計算量が必要になることと、時間軸上の処理を行うことから遅延が生じます。
パソコンを使っても処理できますが、遅延が大きくなってしまします。撮像した映像を編集してアップロードするなどの場合にはそれでもいいのですが、ライブ中継をしたいが遅延をなるべく少なくしたい、という場合には適しません。そこで専用ハードウエアを用いて情報を圧縮する(エンコードする)、および専用ハードウエアを用いて圧縮を解く(デコードする)ことをご提案します。エンコードする装置をエンコーダ、デコードする装置をデコーダと呼びます。

従来は専用ハードウエアは大掛かりでとても高価なでした。特に4Kといった高解像度の映像を最新のH.265(HEVC)といった方式で圧縮しようとするとなおさらでした。
しかしながら最近の半導体技術の進歩により、小型(127 mm X 107.5 mm X 38.1 mm)の4Kエンコーダ装置が入手できるようになり、そのご紹介およびデコーダも含むシステム構築のご紹介をすることが可能です。
詳しくはこちらのページをご参照ください。
専用ハードウエアですので パソコンと違ってメンテナンスもシンプルです。ある程度の遅延時間が許容できるなら一つのソリューションであります。
・離れた場所からの授業や音楽レッスン等、教育用途に使いたい
・スポーツや音楽などのライブ中継等、エンタメ用途に使いたい
・製品発表会、展示会、リモートショールーム等、ビジネスシーンで使いたい
・医用カンファレンスシーンの遠隔ライブ中継をしたい
など様々な分野にご利用いただくことが可能です。   

上記説明はポイントツーポイントですが、マルチキャストすることも容易です。さらに、各種イベントをインターネットを使ってライブ配信したい、多くにユーザに届けたい、なるべく遅延を小さくしたい、というトレンドがあります。このためには大手クラウドを使うのが一般的ですが、弊社の扱うエンコーダは通常のイーサネットへのユニキャスト、マルチキャスト、RTMP形式等の配信機能に加えて、CMAF(Common Media Application Format)による超低遅延(ULL:Ultra Low Latency)配信が可能なEdge Encoderであり、従来ともすると10秒から30秒の遅延が発生したライブビデオ配信を4秒以下に短縮することが可能です。この結果、「IP生放送」の実現が容易にできます。
詳しくはこちらのページをご参照ください。

機器は大変小型ですので、お客様サイトをご訪問してのデモンストレーションも可能です。 お気軽にお問い合わせください。