Disaggregationとは英語で、分割や分解という意味ですが、ここでは光通信分野でのディスアグリゲーションの最新動向について解説します。
従来の光通信システムは下の図のように、装置ベンダー(ここではX社)が全て同社の機器だけで光通信システムを構成していて、いわゆるオールインワンというクローズな構成をとっていました。すなわち、他社の光通信システムも同様に他社(たとえばY社)の機器だけで構成され、X社とY社のシステムは、相互接続はもとより、部品や制御ソフトウエアなどの相互互換性も一切ありませんでした。光通信も規格化された信号フォーマットで動作していますが、光送信機と光受信機の細かなすり合わせが必要だったり、異常発生時にどう対処するだとか、日常どのようにメンテナンスするだとかにおいて個社がそれぞれ特長を持ち、各々クローズなスキームで運用されていました。

ところが近年、光伝送技術の進歩に伴い光トランシーバの規格化が進み、その結果、光トランシーバメーカーの数が増え、かつ、異なるメーカーの光トランシーバ同士が安定的に相互通信できるようになってきました。こうなると、最善のシステムを構築するには、光伝送を構成する各部品は、それぞれ最善のメーカーのものを用いるほうがよくなります。そこで、ディスアグリゲーションということが叫ばれ、伝送装置の機能分割が進展し、各社でその対応が進みつつあります。下にその様子を模式的に示します。

ここで機能とは、例えば「ある波長の信号を送受信する光トランシーバ」「波長多重をするWDM合分波器」「光を切り換える光ADD/DROP」「光信号を光のまま増幅する光増幅器」という具合です。
これらの機能部品は、さまざまなメーカーから製品が出され、最適なものを必要な数だけ組み合わせて通信装置群を構成します。ディスアグリゲーションでは、各機能は規格化され、制御も標準化されているので、相互接続できるというわけです。光伝送のディスアグリゲーションは、2010年代中ごろからハイパースケーラーや大手通信キャリアなどによって検討が本格化されてきましたが、研究活動では日本の産業技術総合研究所が複数社と共同で2017年にディスアグリゲーションの実証に成功するなど、世界的にも先駆的な研究活動を展開しています。
このような潮流が形成されてきたのは、ひとえに、光通信技術が成熟しサプライチェーンも含めて高度な技術が広く普及し、高性能な光通信用部品・サブシステムなどの量産化・低価格化が大幅に進んできたためです。その代表例が、プラガブル光トランシーバです。長距離用のデジタルコヒーレント光(DCO)トランシーバも相互接続可能なプラガブルパッケージが標準化され普及していますし、10GのSFP+光トランシーバなどはアマゾンでも安価に購入できるほどになっています。どこのメーカーのものでも互いに対向させて通信させることが可能です。
このような環境が整ってきたため、弊社のような小さな企業でも、むしろ小さく小回りが利く弊社のような企業だからこそ、このディスアグリゲーションの潮流をより有効に利活用することが可能なのです。また、すでにお気づきかもしれませんが、ディスアグリゲーションの活用は、ダークファイバによる光ファイバ専用線との相性が非常に良いのです。
つまり、お客様が必要とする機能だけを最小限の環境・部品で十分に提供すること、例えば「波長多重したいのでその機能だけのシンプルなシステムを構築できないか」「光スイッチ機能だけがほしい」「光アンプだけをXX台追加」……に対応いたします。例えば、下の図はその一例です。「単純に2拠点のイーサネットを直接接続して統合したい、当面は2波長分の帯域で良いが将来はもっと増えることが想定される。」という場合、ダークファイバ上にIPoverDWDMを構成、光トランシーバを各拠点2つずつL2スイッチに直接収容します。これは占有されたダークファイバ上に構築されるため、物理的な完全閉鎖網となり高いセキュリティを実現できますし、将来帯域を増やしたい場合は、光トランシーバを増設するだけで対応できます。さらに、2拠点間の人と人とのコミュニケーションをより密に活性化するためにテレセッションを安価に併設することも可能です。

弊社は最先端光通信技術と高精細映像伝送技術に精通しており、お客様のニーズに最もよく応え、かつ、最も経済的に実現するソリューションを提供いたします。具体的には、光部品を厳選しアセンブルおよび制御を含めた無駄のないシステムインテグレーションをいたします。光部品や光モジュールは世の中に多数存在します。お客様のご要求を伺って最適なものを選択し、適切な筐体に組み込む作業をいたします。こうすることで、高度な光通信技術を一切の無駄なくリーズナブルに提供し、お客様がお持ちの課題を最良の方法で解決することを目指します。
光通信でお困りのことがあればご遠慮なくご相談ください。
機器単体を設計製造してご提供する場面もありますし、受託やコンサルティングのような形も可能です。