ここでは、(株)光パスコミュニケーションズが得意とする技術について解説いたします。当社が得意とする技術は、高精細映像の伝送における「ゼロ遅延」「低遅延」をキーワードとする 1. 低遅延高精細映像関連技術、そして、「光ファイバ専用線」や「ダイナミック光パスネットワーク(DOPN)」をキーワードとする2. 光伝送関連技術です。
1. 低遅延高精細映像関連技術
- ゼロ遅延・低遅延
- 高精細映像の伝送においては、「ゼロ遅延」「低遅延」をキーワードに、開発を進めています。ダイナミック光パスネットワーク(DOPN)は、途中にルータを介さず、光を光のまま伝送するネットワークであり、光速伝搬以外に遅延する要素がありません。仮に100km伝送しても0.5[ミリ秒]しかかかりません。一方、映像の変化の速さは16.7[ミリ秒](60[フレーム/秒] 時)という具合に、光伝送が桁違いに速いことがわかります。
- 遅延時間を測るには
- 遅延をどうやって測るか、ビデオカメラの前で手を振ってモニタに映る自分の映像を見るのが簡便な方法。展示会などで製品の前でやってみたりします。慣れてくると感覚である程度は分かりますが、修行を積まないと確かなことは言えませんし、正確な数字を出すことは困難です。
遅延をキーワードにするからには、それを定量的に測ることが技術的に必要です。ストップウオッチで測れるほどの遅延量でしたら苦労しませんが、数十ミリ秒以下ではそうはいきません。一般的な議論とともに、弊社で使用している測定方法について解説いたします。
- 遅延をどうやって測るか、ビデオカメラの前で手を振ってモニタに映る自分の映像を見るのが簡便な方法。展示会などで製品の前でやってみたりします。慣れてくると感覚である程度は分かりますが、修行を積まないと確かなことは言えませんし、正確な数字を出すことは困難です。
- 離れた場所の遅延時間を測るには
- 遅延を測りたい地点が離れている場合にどうするか、これについていくつかの方法を解説します。
- 解像度8K ゼロ遅延トランシーバ
- 8K映像を双方向に伝送する装置を製品化しています。すでに8K放送が実用化されていますが、浸透にはやや時間かかっているかと思います。
放送は圧縮されているので遅延が大きいですが、弊社装置は非圧縮であり遅延がない特長があります。その分データ量は多くなりますが、最大12Gbpsの光信号を波長多重技術(DWDM:Dense Wavelength Division Multiplexing)を用いて伝送しています。さらにオプションで各種信号を波長多重することが可能です。DWDMはインターネットのバックボーンにも利用される高度な技術ですが、それを手軽に利用できるようにしています。
- 8K映像を双方向に伝送する装置を製品化しています。すでに8K放送が実用化されていますが、浸透にはやや時間かかっているかと思います。
- 映像の解像度・フレームレート・色情報・情報量・帯域幅
- 映像フォーマットを表すのに、例えば 「3840X2160P/60Hz/4:2:0/8bit 」と表記しますが、この詳細について整理しました。 解像度・プログレッシブ/インタレース・フレームレート・色情報・ピクセルクロック などの用語、そして伝送に必要な帯域の考え方などについてやや詳しく述べました。当社製品や一般技術のご理解にお役立てください。
2. 光伝送関連技術
- 光伝送技術の基本
- 光伝送技術は、インターネットが誰でも簡単に使える、5Gをはじめとするモバイルの有線側、すなわち、バックホールネットワークや、アクセス網における光ブロードバンドサービス、さらには、これらを束ねる大容量基幹系ネットワークなど、社会に不可欠な通信インフラを支えています。自宅に来る光ブロードバンドは100Mb/sとか1Gb/sと高速の数字ですが、実際には複数の人とこの帯域を分け合っています。一方交換局間を結ぶ基幹系の回線は100Gb/s~400Gb/s、更にもっと高速の技術も研究開発されています。ここでは光通信の基本を平易に紹介し、弊社がどう貢献しようとしているかご紹介します。
- 光伝送における多重化技術
- 光伝送における多重化技術は、光通信技術が圧倒的なコストパフォーマンスを呈する最大の要因となっています。さらに、この多重化技術を上手に活用することで、広帯域・低遅延、かつ、多様で柔軟なダイナミック光パスネットワークを実現することも可能になります。ここでは、上記光通信の基本から多重化技術の原理・概要をわかりやすく説明いたします。
- ディスアグリゲーション
- 「ディスアグリゲーション」は、光通信の世界において新しい技術トレンドを表すキーワードとして関心が高まっています。従来は大手システムベンダーが大規模な何でもできるシステムを開発製造し、通信キャリアの長距離伝送ネットワークの構築を一手に担っていました。すなわち、基本的にはシステム全体が1つのベンダーの装置で構成され、他社のシステムと対向するということはしない閉じた構成でした。近年、このディスアグリゲーションの動きが盛んになり、システムを分割して機能別の各社モジュールを組み合わせるような流れが出てきました。これは、重厚長大な従来システムであらゆるサービスを運用するのではなく、目的に応じて必要十分なハードウエアを構成しコストを最小限に抑えつつも性能を最大化しようという思想です。弊社といたしましてもディスアグリゲーションの潮流に乗り、対応を進めております。
1-1. ゼロ遅延・低遅延
遅延時間(レイテンシー)について解説します。光伝送を駆使したDOPN(ダイナミック光パスネットワーク)は、途中にIPルータを介さず、光を光のまま伝送するネットワークであり、遅延す...
続きを読む1-2. 遅延時間を測るには
遅延時間(レイテンシー)を測り数値化する測定システムを開発しました。ここではそこに至る経緯を述べます。測定システム自体については別ページをご覧ください。事象がどのくらい遅...
続きを読む1-3. 離れた場所の遅延時間を測るには
このページでは、離れた場所の遅延時間を測る方法について述べます。つまり、被測定システムのビデオカメラとビデオモニタとの間の距離が長い場合です。当社の遅延測定ユニット単体の...
続きを読む1-4. 映像の解像度・フレームレート・色情報・情報量・帯域幅
ここでは映像の解像度、フォーマット、情報量・帯域幅などについて解説します。当社製の4K送受信機やセットトップボックスは例えば3840X2160P/60Hz/4:2:0/8bitの...
続きを読む1-5. 解像度8K ゼロ遅延トランシーバ
光伝送を身近なものにしたい、4K/8K高精細映像をゼロ遅延で双方向伝送して遠隔地が目の前にある世界が実現できる!という私共の想いを実現する機器・システムを提供しています。この項で...
続きを読む2-1. 光伝送技術の基本
インターネットをはじめとする世界の情報通信インフラは、今や光通信技術なくしては成り立たない状況になっています。光通信を一言でいうと、電気信号を光信号に変換して送信先まで伝送し受信...
続きを読む2-2. 光伝送における多重化技術
光伝送における多重化技術とは、光信号に、よりたくさんの情報を詰め込んで大容量伝送を行うための技術です。まず、そもそもどのように光信号に情報を乗せるのでしょうか。イ...
続きを読む2-3. ディスアグリゲーション
Disaggregationとは英語で、分割や分解という意味ですが、ここでは光通信分野でのディスアグリゲーションの最新動向について解説します。従来の光通信システムは下の図のように...
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